コーチング

【コーチング的思考術】自分の常識は本当に正しい?

あなたは常識に対してどんな感情を持っていますか?

旧弊として打ち破るものとして捉えている人もいれば、常識が通じない環境に放り込まれることには不安を感じるため、守られている安心感を持つ人もいるかもしれません。

もしかしたら「常識的に暮らしている」人にとっては、当たり前で何も感じないという感情もあるかもしれませんね。

以前私は仕事の関係で中国で暮らしたことがあるのですが、海外に出てみるのは、自分の常識を疑う良いきっかけになったりします。

私が中国の人たちと働いていてびっくりしたことの一つが、めちゃくちゃ沢山食べる!!!ということ!

男性はともかく、女性も多分日本の定食屋の大盛レベルを余裕で平らげていました。

日本でレディースランチと言えば、品数豊富だけれど全体的に少量でという感じですが、それも無意識的に私たちに植え付けられている「常識」だったのかもしれません。

考えてみれば、日本人女性だってたくさん食べる人はいるだろうし、男性でも小食の人はいますよね。

本来は全ての人間はグラデーションの中に存在するはずですが、人間の意識は白黒決めたがっているというのはなんだか不思議な構造ですよね。

ちなみに中国の女性たちは脂っこい中華料理を毎日たらふく食べているのに、なぜか太らないんだなぁ(^^;)

今日は「常識」について考えたいと思います。

常識って何だろう?

常識の定義

「常識」ってどんな定義をあてますか?

ちなみにアインシュタインの定義はこうです

常識とは18歳までに身に付けた偏見のコレクションである。

“Common sense is the collection of prejudices acquired by age 18.”

– A. Einstein

面白いですよね!

日本人の私が持つ「女性の食事量はこのくらい」という「常識」と全く違うレベルで中国人女性たちは食べているわけです。

逆に職場の中国人たちは私のお弁当箱を見て、こんなちょっとしか食べないの?!という驚きで目を丸くしていました。

さて、食事量くらいは害がないのですが、これが「価値観」だとどうでしょう。

とたんに気分を害したり、相手を敵視したりする火種になってしまうことが往々にしてあります。

例えば「時間を守ること」に価値を感じる人に囲まれて育った人はきっと、時間を守らない人にひどく腹立たしい気持ちを持つことがあります。

日本人が海外に行って感じる大きなストレスの一つだよね

「時間を守ること」にそれほど価値を感じない人に囲まれて育った人はきっと、時間は目安くらいに考えていて、状況次第で変わるものだとそれほど重きをおいていません。

さらに言うと、その人の善悪を判断する基準にはなりません。

国が違えば「仕方ない」とあきらめもつくのですが、厄介なのは日本人同士。

同じ文化で育って、同じように教育を受けたはずという前提があると、皆が同じ「常識」を共有していると勘違いしてしまいがちです。

常識は誰のものか?

一度自分の常識を棚卸してみませんか?

古くは「オレ流」と言った野球の落合監督だったり、「俺か俺以外か」という名言をもっているローランドさんみたいな個性全開の人を除けば、常識は親だったり、学校だったり、友達からもたらされた外部情報だともいえるのではないでしょうか。

自分の価値観だと思っているものは、実は他人のもので、他人からもたらされた「偏見のコレクション」が自分の「魂が求めていること」を邪魔して葛藤している人はとても多いのです。

そして厄介なことに、自分が「偏見のコレクション」に振り回されていることに気づいていない人がほとんどです。

理由は自分にとって当たり前すぎるから。

先ほどの時間の例で言うと、日本人にとって時刻表通りに電車が来るのは当たり前なので、ちょっとでも遅れるとニュースになり、影響を受けるとイライラしたり不安になってしまう。

インドだったら、半日くらい電車が遅れてきても誰も大騒ぎしません。

「日本の常識は世界の非常識」というなんとも絶妙な表現がありましたが、実は『常識』の通じる範囲はもっと狭くて「自分の常識は他人の非常識」なのです。

コーチの聴く姿勢

問題を抱えている時に起こっていること

とはいえ、常識自体は悪いものではありません。

その常識を持つ集団において円滑に活動するにはとても便利な判断ツールです。

誰かが包丁で刺されたという事件が起こっても、包丁そのものは役に立つ道具であって、悪くないのと同じ。

問題だと感じる時は、視野が狭くなり自分の常識や思考の枠組みの中で堂々巡りをしていることが往々にしてあります。

箱の中に入っていて、箱の存在に気付かず「狭いな…。暗いな…。」と悩んでいるのです。

ここで一緒に箱の中に入って、いかに効率的にスペースを使おうかと悩みを共有するではなく、「もしかして私は箱に入っているんじゃないか!?」と気づかせてあげるのが良いコーチ!

答えは自分の今の視野の外にある、というのは私自身もクライアントとしてコーチングを受けて実際に体感しました。

ここで誤解して欲しくないのは、他人や外部情報など、外に答えを求めるわけではないこと。

しゃがんでいる時と立っている時とで見えるものが変わるように、視点が変わるだけで、置かれた環境は何も変わらないのに、気づきが生まれたり、堂々巡りのループから離れることができるようになります。

コーチがアドバイスをしない理由

なお、セッションの中でコーチはクライアントに対してアドバイスはしません。

なぜなら、コーチとクライアントは対等な関係だから。

やり方を教えたり、技術的なアドバイスをするスポーツコーチとちょっと違って、これは一流アスリートとコーチの関係に似ているかもしれません。

マスターズゴルフで優勝経験がある松山選手にはコーチがいるのですが、さすがに松山選手ほどゴルフはうまくないですよね(^^;)

プレースタイルが確立していて、成果を出している相手だからこそ、コーチの仕事はプレーしている本人には見えない視点に立って、フォームの状態をチェックし、それをフィードバックすること。

それだけでも松山選手本人は十分自分で気づきを得ます。

https://rani-coach.com/masters_golf/

自分の成功体験を相手に押し付けても、クライアントの置かれている環境と合うかどうかは全く考慮されていないので、クライアントのためになっていませんよね。

私の常識・価値観の中で上手くいっていることに偏っているそんなアドバイスは無意味なんです。

だからこそ、コーチの私の仕事は「聴く」こと。

私がこの漢字を敢えて使うのは、普通に「聞く」ことと違って、「心」が入った「聴く」を実践したいから。

心で聴くというのは、耳で聞いて脳で情報処理するのではなく、自分の持っている常識の眼鏡を一旦外してその人の話をあるがままに受け入れる、ということです。

答えは必ずあなた自身が持っていますよ!

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最後までお読みいただきありがとうございました。